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高校生のとき

July 6, 2019

 

高校生のとき

私は油絵を描いていた。
親友も油絵を描いていた。

F15号の油絵の課題をしていた日だった。
私は時間いっぱい描いた。時間が見えないことが怖かった。描けば過ぎた時間が見える。
親友はその日一日キャンバスに筆を入れなかった。キャンバスは一日経っても白いままだった。彼女は何をしてたかというと、ずっと絵の具を練っていた。自分の思うピンクを作りたいと。
ピンクは赤と白を混ぜる。
でも彼女は赤の中でも色々な色、クリムゾン、スカーレット、バーミリオン、パーマネントレッド、白の中でも、色んな白、透明感のある白、壁紙のような白、白の配分、ほかにもベージュ、やレモンイエローとか、具体的な色は私の予想だけど、でも、とにかく赤を混ぜては白、白を足しては赤、を繰り返し、絵の具の量はどんどん増えていっていた。
そして混ぜる時にパレットをいっぱいに使って、しっかり混ざるように大きなペインティングナイフで何度も何度も混ぜる。
そして一日が過ぎていた。

そしてびっくりすることに、その絵に一生懸命作った、そして大量にあるその色をちょこっとしか使わなかったりする。

それは私にとって美的な体験だった。頭がビリビリとした。もったないとか、せっかくだからとか、普通こうだろうとかいうものが画面の中には通用しないということを、彼女は誰かに習ったんじゃない。ずうっと前から知ってたんだ。けろっとしてる。





 

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